「認知症とともに暮らせる社会をつくろう」

2014年9月21日 14時36分 | カテゴリー: 活動報告

タイトルは精神科医の上野秀樹さんのメッセージです。上野医師は700名以上の行動・心理症状のある認知症状のある認知症の人を診断したそうですが、診療上の工夫で、精神科病院にほとんど入院させることなく、地域で認知症の人を支えることができているとのことです。認知症の人が行きたい場所に行けず迷うと『徘徊』と呼ばれてしまうけど、「普通の人」でもたとえば、大都市の複雑な地下鉄の乗り換えに迷ってしまい、目的地に着けないことがあります。つまり、認知症の人の暮らしにくさは「普通の人」の暮らしにくさと連続しているわけで、「認知症の人が暮らしやすい社会をつくること」は実は「どの人も暮らしやすい社会の実現につながる」というのです。

困り感に寄り添い、共感するという発想は発達障害の人の理解にも通じます。医療モデルとしての従来の障害のとらえ方は、「原因となる見えない目、聞こえない耳、動けない手足を治療やリハビリで軽減し解決」、その根底には「障害=あってはならないもの」という考えがあり、克服できなければ「気の毒な存在」であり、同情や保護の対象。しかし、社会モデルとしての障害のとらえ方は全く違っていて、「世の中には多様な障害を持つ人がいるのにそのことを考えずに形成されている社会システム自体が障害を作り出している」としています。

障害があっても、高齢になっても、みんなが地域で暮らすことをめざす。誰も排除しない社会。誰もが自分らしくありのままで生きられて、お互いを認め合う社会。こうすれば、みんなが安心していきることができる。世界で高齢化が最も速く進んでいる日本でこそ、認知症の人も含め、共生社会を作らなければ、社会が崩壊してしまうのです。