親愛なる若松孝二監督を悼む

2012年10月21日 22時26分 | カテゴリー: 活動報告

先日17日に交通事故が原因で突然逝ってしまいました。DVDで『17歳の風景』という若松孝二作品を借りているところに、この訃報が飛び込んできました。その昔は今村昌平監督に傾倒した時期もありました。映画はよく佳作座のような映画館で2、3本立てを観に行ったものです。でも若松作品と出会ったのはごく最近2008年の『実録・連合赤軍あさま山荘への道程』でした。

1965年にベルリン国際映画祭に出展した映画を日本に新聞から国辱映画と酷評されたことをきっかけに若松プロダクションを設立したとのこと。作品には弱き人間への深い愛と理解、国家に振り回されざるをえない悲しい個人が描かれています。時に過激で直視がはばかられる表現でさえ、不謹慎さや安直な態度を一切感じないのは、監督が類のない人格者である証拠です。

『キャタピラー』(2010)で主演し、ベルリン国際映画祭で最優秀女優賞(銀熊賞)を受賞した寺島しのぶさんは「心優しい監督、弱い者の味方で強いものにはくってかかる監督」とブログにつづっているそうです。外見はいかついけれど優しい目をした人で、芸術的にも美しい映像を届けてくれたことに感謝!!「映画を武器に思いを伝える」をいう決意をだれも受け継ぐことはできません。せめてより多くに人に彼の作品を観てほしいと思います。